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我が道を行く東北人Tommyの日々の記録です。美味しいものをおいしく食べることが好きです。歌舞伎と落語が好きなチェロ弾きです。


by kazeyohuke-byun
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怒濤の2日間。

おはようございます。
久々の更新…
振り返りながら書いていこうと思います。



先週の金、土曜日は、
本当にいろいろなことがありました。
でもひとまず2日間の本番が終わり、ほっとしております。

まずは金曜日、授業を終えて、
電車の中でソルフェージュの課題作成の宿題をしながら
本番会場のホールへ向かい、
ゲネプロまでキコキコ練習。
周りの方々のお邪魔にならないよう小さい音で必死に…。
しばらくして始まったゲネプロは
あっさり&ちゃっちゃと最終確認、という感じで…
あっという間に終了…。

その後、降り番の曲のリハをするということで、
降り番の数人で客席へ移動。
降り番の曲を聴くのは実はこの時が初めてだったので、
わくわくしながら客席につき、
演奏が始まったと同時に、ソリストの方の音色にどんどん引き込まれていき、
圧倒されながら聴いていたのですが、
突然小刻みの変な揺れを感じ、
同様に異変を感じた降り番の方々で顔を見合わせ、
おそるおそる立ち上がりました。
演奏されている方々は曲が激しくて気付かず、
小さい震えを伴いながら大きな横揺れが始まった時、
事務の方々が、すみやかに客席へと避難するよう指示。
しかし揺れがなかなか収まらず、
私自身は足の震えが止まりませんでした。

しばらくして揺れが落ち着き、
ホール内は電波がなかったので急いでロビーへ向かい、
そこにあったテレビから流れてきた声と音を聞いて
頭が真っ白になりました。
震える手で家族に電話し、しかし全然つながらず、
「今すぐ高台へ避難して下さい」という声だけがロビーに鳴り響き、
あの時のことが思い出されて涙が止まりませんでした。

その時事務の方々やスタッフの方々が、
「公衆電話ならつながるかもしれない!」と、
公衆電話がある場所へ連れて行ってくださいました。
持っていた小銭がもうすぐなくなってしまいそうになったその時、
スタッフの方々が、「これを使って!」
と、たくさん小銭を持ってきて下さったと同時に、
別の公衆電話や携帯電話で、
一緒に家族への連絡を試みてくださいました。
それでもなかなかつながらず、
しばらくして私の携帯に同じアパートに住んでいるRちゃんから
青森と岩手にいる家族と連絡がとれない、と電話が。
彼女とはあの震災の時も互いが地元に戻るまでずっと一緒に行動していました。
「あの時と同じようなことになったら…どうしよう…」
と互いに涙声になり、
しかし話しているうちに電波の状態が悪くなり、
結局またつながらなくなってしまいました。

でもその直後のこと、
「ご家族につながったわよ!」とスタッフの方が!

慌ててその電話のところへ行き、
電話口から聞こえてきた声に、
ほっとして、嬉しくて、涙がたくさん流れました。

開場前でお忙しいところを
何度も励ましてくださり、電話をかけるのを手伝ってくださった
スタッフの方々や事務の方々、
テレカを下さった団員の方々への感謝の気持ちでいっぱいです。
家族皆の声を聞けたのは本番直前。
心配してくださった団員の方々も
「良かった、本当に良かった!」と。
ご心配、ご迷惑をたくさんおかけしてしまいましたが、
家族が無事で、本当に良かったです。

余震のことで不安は消えないままでしたが、
家族の声を聞くことができて、少し気持ちが落ち着いたところで
自分の出番(後半)が。
「出番前に無事が分かって良かったね!」
と団員さん方がお声をかけてくださる中でステージへ。

地震のせいで、
本番前に食べるはずだった夕食も、
飲むはずだったお茶も、何もかも摂取するのを忘れ、
空腹状態で本番に臨みました。
でも、空腹だったことを思い出したのは本番後のこと。
55分もかかる曲だったのですが、
必死に数え、必死に音を聴きながら弾いていたら
あっという間に最後の一音に。

前に座っている方々の背が高すぎる&指揮者が小柄すぎるために
前の方々がちょっとでも椅子を動かした瞬間、
指揮棒が見えなくなるというハプニングもありましたが、
頭から湯気を出しそうになりながらも
ひとまず飛び出さずに弾くことができてほっとしました…。

終演は伸びに伸びて21:30…。
演奏後は皆さん早々に退散。
駅に向かう途中、
自分の先生や他のチェロの方々と一緒になり、
「楽器置いてけばいいじゃーん」と言われましたが…
(2日目がある時は、皆さんステージ裏に楽器を置いてるようです)
「練習してから参戦致します…!」と言ってカブトムシのまま電車へ。
帰宅したのは23時過ぎでした。




そして土曜日。
午前中はとにかく練習。
2日目はゲネプロなしでぶっつけ本番なので、
11時頃、電車がすいていることに感謝しながらホールへ向かいました。
袖の端の方で練習しながら出番を待ち、とうとう本番。
前日に一回弾いているとはいえ、
気持ちはもう一度リセットしてからのスタート。
最初がPPでのSoliなので、前日と同じように
深呼吸して右手の震えを落ち着かせるのに必死でした。


翌日に先生から来たメールには、
「あの作品が書かれたのは自分の母親の生年で、
そんな時ソビエトは今の日本では想像のつかない世の中だったのだろうなあ、
と思いながら弾いていたよ。」
と書かれていました。

一方で私は…
必死で周りの音と自分の音を聴いて、
とにかく数えて…
先生の境地には到底届かぬ状態でした…。
と正直にお伝えしました^^;



そして、大変印象的、
というより衝撃的だったのが、
袖で聴いていた(降り番だったため)前半のプログラム。
その曲(の一部)はこちら↓

(↑この曲の2:27からが頭から離れません…。)

さらに圧倒されたのはアンコール曲。
袖で聴きながら&映像を見ながら驚愕。
休憩で戻ってこられた団員さんや先生曰く、
あのソリストさんは「化け物」だそうです。
「化け物」だと思わずにはいられないほどの超絶技巧を
超絶と思わせないように演奏するその姿に、
驚かずにはいられなかったそうです。




緊張故に珍しく食べ物があまり喉を通らず、
始終緊張の日々でしたが、
こうして素晴らしい演奏をすぐそばで聴き、学べることに
感謝せずにはいられません。
そしてもっともっと頑張りたいと思わずにはいられません。
次につなげられるよう、もっともっと練習します!

で、2日目の本番の後は、
大学にて14日本番に向けての練習会…!
しかもDG先生のレッスン…!!
怒濤の2日間。_b0174350_1103512.jpg

本番を終えた直後で、
精神的にも(←こちらが大きい…)体力的にも
限界に近かったのですが、
そんなことも言ってられず、
22時までみっちり練習会…。
途中何度昇天しそうになったことか…。

でも、帰ってきてこちらを食べて回復w
怒濤の2日間。_b0174350_183497.jpg

今回もバイト先の常連さんや友達、親戚がいらしてくださり、
お菓子をたくさんいただきました^^
それから、ドイツから一時帰国中のビオラ奏者の素敵な女性から
本番前に板チョコをいただきました^^

まだまだたくさんあるので、
美味しく楽しく食べていく予定です^^
しかし…ドレス…入るかな…(苦笑)
Commented by midori-bento at 2012-12-12 09:06
おはようございます。

311で被害に合わなかった私ですら
足がガクガクするほど怖かったので
トミーちゃんはさぞかし怖くて不安だったことでしょう。。。
ご家族が無事で、そして演奏も上手にできてよかったです。

今回、津波が大きくなくて、
かつ、最大震度が5弱なら、大きな被害にはならないとわかっているし
私のいたところは体感で震度3くらいだったのに、
なんでこんなにこんなに怖いんだろう・・・
自分はこんなに怖がりだったっけ、としみじみと考えてしまいました。
でも怖いものは怖い。ですね。
Commented by kazeyohuke-byun at 2012-12-12 09:56
midoriさん
おはようございます。
先日の地震の時、震災のことを思い出してしまって
本当にこわくて不安でした。
本番前に家族の無事が分かったことが
何よりの心の支えでした。

いつ地震が来るか分からないとはいえ、やはり怖いです。
そして、いつか必ず来ると分かっていても
来ないでほしいと願わずにはいられません…。
Commented by nadesikohime at 2012-12-12 23:56
先日の地震怖かったですね。
私も東京にいたので大きく揺れ出した時、これはいよいよ東京大地震がきたかしらって思いました。テレビから流れる情報を聞いた時、真っ先にトミーちゃんのご実家のことを大丈夫かしらって思うと同時に、トミーちゃんもどんなにか心配してるだろうと思いました。 皆さん無事で何よりでした^^
離れて暮らすと本当に心配で不安になりますね。
あの日電車も不通にならず良かったですね^^
Commented by kazeyohuke-byun at 2012-12-14 07:07
nadesikohimeさん
おはようございます。
ご心配いただき、ありがとうございます。
昨日も練習会の最中に地震があり、
みんなと一緒だったとはいえ、とても怖かったです。
新聞やラジオなどで
「首都直下型地震」という言葉を聞くだけでぞっとします。
避けられないのは分かっていても、
来ないように祈る気持ちを持たずにはいられません。
by kazeyohuke-byun | 2012-12-12 08:18 | ひとり言。 | Comments(4)