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我が道を行く東北人Tommyの日々の記録です。美味しいものをおいしく食べることが好きです。歌舞伎と落語が好きなチェロ弾きです。


by kazeyohuke-byun
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久々の仁左衛門さん。

今日はYちゃんと一緒に、
歌舞伎を観てきました。

私にとっては、
レポート題材入手のための観劇というより、
好きだから観る、という感じです(笑)
朝からわくわくしていました。



というわけで歌舞伎レポート。

今日観てきたのは、
「六月大歌舞伎 昼の部」
@新橋演舞場。





演目と配役は以下の通りです。

一、頼朝の死(よりとものし)

                 源頼家  市川染五郎
                 小周防  片岡孝太郎
                畠山重保  片岡愛之助                                    音羽  中村梅枝
                榛谷重朝  中村種太郎
                藤沢清親  中村萬太郎
                別当快順  大谷廣太郎
             別当慈円坊祐玄  中村吉之助
                別当定海  大谷桂三
                中野五郎  市川右之助
              小笠原弥太郎  大谷友右衛門
                大江広元  中村歌昇
              尼御台所政子  中村時蔵


二、梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)

  鶴ヶ岡八幡社頭の場

                梶原景時  中村吉右衛門
                   梢  中村芝雀
                俣野景久  中村歌昇
              大名山口政信  中村種太郎
              大名川島近重  中村種之助
              大名岡崎頼国  中村米吉
              大名森村宗連  中村吉之助
                剣菱呑助  澤村由次郎
                飛脚早助  中村錦之助
                六郎太夫  中村歌六
                大庭景親  市川段四郎


三、連獅子(れんじし)

        狂言師右近後に親獅子の精  片岡仁左衛門
        狂言師左近後に仔獅子の精  片岡千之助
               浄土僧専念  片岡愛之助
               法華僧日門  中村錦之助



今回の公演は、
大好きな片岡仁左衛門さんが出演されている公演。
しばらく出演されていなかったので、
本当に楽しみで楽しみでたまりませんでした。






さて今月の筋書きはこちら。
久々の仁左衛門さん。_b0174350_2225375.jpg

今回の巻頭絵も素敵ですね!




さてまずは「頼朝の死」。

これは苦しく、辛いです。
観ていて胸が苦しくなります。

父の臨終の場における真相を突き止めようとする頼家、
一族のためにその秘密を守り通そうとする母(政子)、
真実を知り、真実に苦しみながらも口に出す事のできない重保、
同じく真実を知る広元、
真実を知りながらも重保に恋心をよせる小周防。

一人が苦しみから解放されれば、
他の誰かが身を割くような苦しみを持つことになる。
誰もが苦しみから解放される術というものが存在しない。

それぞれが葛藤の渦から抜け出せぬまま、
静かに幕は降りました。




今回の配役をみると、
若手の方々が多いです。
貫禄や渋さはまだ感じられなかったのですが(えらそうですみません…)、
愛之助さんや孝太郎さんの声はよくとおるお声でしたし、
染五郎さんは相変わらず独特且つ素敵なお声でした。







さて雰囲気はがらりと変わりまして、
お次は「梶原平三誉石切」。

こちらは人気狂言の一つ。
幕が上がったと同時に現れた華やかな舞台に、
思わず会場から驚きの声があがりました。

紅白の梅の吊枝、
朱色のまぶしい八幡宮の鳥居、
緑の濃い松の木。



登場人物の衣装もまた絢爛豪華。
金糸がよく映える衣装を纏った役者の方々が、
大勢舞台に並ぶと、
それはもう本当にまぶしいくらいでした。






狂言ですので、あちこちで笑いが。

特に笑い転げたのは、
酒を飲んで怒り上戸になり、
うっかり師匠を殺めてしまった罪人が、
自分の身の上を、
文章の末尾に「大吟醸」「チューハイ」「焼酎水割り」などと、
お酒の種名を織り交ぜながら話す場面。

会場中大笑い。
そういった雰囲気もまた、いいですよね!



観ていて楽しい気分になったのは、
登場人物が、
お三味線に合わせて物語りしたり、
おどけてみせたりするからだと思います。

特に六郎太夫(中村歌六)と、
梶原景時(中村吉右衛門)。

観ているこちらまで、
三味線に合わせて舞いたくなりました(舞えないけど!)。










そして最後に!!!!!!!
待ってました!!!!!!!!
「連獅子」


一度でもいいから観たくてたまらなかった「連獅子」。
そのうえ、
私の大好きな片岡仁左衛門さんと、
そのお孫さんである千之助君による「連獅子」。

これ観ないわけにはいきませぬ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




昨年の和楽器実習で習った曲がお囃子によって演奏され、
懐かしいなあ…なんて思っていたところに、
仁左衛門さん登場!!!

正直…
その美しさに…
涙が出そうでした…!!


ブレのないすり足、
先の先まで繊細な手指、
真っすぐで、厳しくもあり優しくもある眼差し…

ああ…一瞬一瞬の動き全てが美しかった…



そして千之助君の可愛らしいこと!
可愛らしいながらも、
堂々たる舞を舞うのです!!
身体は小さくても、
十分迫力ある舞でした!








クライマックスである、
親獅子と仔獅子の勇壮な舞を観た時の感動は、
言葉では言い表せません!

赤い毛の親獅子、
白い毛の仔獅子による、
左右に髪を振る「髪洗い」、
髪を回転させる「巴」、
舞台に髪を叩き付ける「菖蒲叩き」は、
(筋書きより学びました!!)
迫力があり、且つ華麗。

まばたきするのも惜しいくらいでした。









今こうして思い出すだけでも、
胸が高鳴ってきます!

ああ…観に行くことができて、
本当に良かった!










ちなみに…
たくさん買ってしまいました…
久々の仁左衛門さん。_b0174350_23584925.jpg


役者のブロマイド。
ほとんど片岡仁左衛門さんです。

ブロマイド見本が飾られている場所で、
どのブロマイドを買おうか迷っていると、
今までもそうだったのですが、
「ねえねえあなた、どの吉右衛門さんがいいと思います?」
「片岡仁左衛門さんは、これとこれが素敵よね!」
など、必ずどなたかが私に声をかけてきます。
今日は2人のお写真選びのお手伝いをさせていただきました。
いいのかな…私で(笑)



とにもかくにも、
このブロマイド、
過去に買ったものも合わせまして、
私の宝でございます。

いつか飾ろう!
Commented by trintrin at 2011-06-20 15:22
こんにちは♪

さっそく遊びに参りました♪
昼夜で観劇とはうらやましいです~
お金がキビシー時には演舞場ではなく
国立劇場に変更したりして
せっせと通っていますが今月は昼の部のみと
なりました(涙)

おタカラにしてしまいこむのではなく家じゅうそこかしこにお飾りになり日々うっとりなさってくださいまし


ワタクシは吉右衛門丈が大好きです
あと三津五郎さんと福助さん♪♪
福助さんの演技だと一緒に泣いてしまうので
結構恥ずかしかったりします
Commented by kazeyohuke-byun at 2011-06-20 21:12
trintrinさん、
コメントありがとうございます!

今演舞場からの帰り道です。吉右衛門さんの、奥底から湧き上がるような迫力あるお姿に、心から感動致しました。


写真はやはり飾るべきですよね…
どのように飾るか思案しているうちに、
心の思い出と共にしまいこんでしまいました…。

仁左衛門さんの写真に囲まれたい…

今いる部屋は壁にかけたり刺したりできないので、
写真立てを買ってきます!
by kazeyohuke-byun | 2011-06-20 00:04 | 鑑賞。 | Comments(2)