人気ブログランキング | 話題のタグを見る

我が道を行く東北人Tommyの日々の記録です。美味しいものをおいしく食べることが好きです。歌舞伎と落語が好きなチェロ弾きです。


by kazeyohuke-byun
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

久々の歌舞伎レポ。

観てきましたで
観てきましたで♪




『秀山祭九月大歌舞伎』
公演情報はコチラ



歌舞伎座は閉場してしまいましたので、
今回は初めて新橋演舞場にて観劇。


都営大江戸線の築地市場駅から歩いてスグです。
(ちなみに築地市場の駅で降りたのも初めてだったのですが、
 微妙に、いや、かなり、魚クサかったっす 笑)












今月の筋書きはこれ。
久々の歌舞伎レポ。_b0174350_22452948.jpg


渋い色の表紙ですね♪






私は今回、
夜の部の2作品、

『猩々』

『俊寛』

を観てきました。




主な配役は、


猩々

猩々  中村梅玉
猩々  尾上松緑
酒売り 中村芝雀


俊寛

俊寛僧都    中村吉右衛門
瀬尾太郎兼康  市川段四郎
海女千鳥    中村福助
丹波少将成経  市川染五郎
平判官康頼   中村歌昇
丹左衛門尉基康 片岡仁左衛門さん

となっております。





どちらも初めて観る演目です。

事前に調べたり、
直前に筋書きを熟読したりしたため、
話の流れは頭にインプット済み!

言葉が現代語じゃない分、
やはり予習なるものは必要かと思われます。








『猩々』は、
猩々二人の流れるような無言の舞が印象的でした。

ほろ酔い気分で舞っているという猩々二人の、
足の運び(抜き足とか)や、
楽しそうに酒を飲み、
嬉しそうに新たな酒を壷から酌む姿からは、

言葉なくとも
その時々の気持ちが伝わってくるように思いました。



もちろん舞にも魅かれたのですが、
先日和楽器実習を受けたせいか、
お囃子が気になって仕方ない(笑)!!!!



たぶんですが、
実習で習った曲が一部に入っていた気がする!

『次第』かなあ…。
『乱序』だったかなあ…。

能管で吹いた曲の方だったってことは確か。


安定した息の入れ方、
迫力ある吹きはじめ、
流れるような笛の音、

すっかり聞き入ってしまいました。






さてさて私が一番楽しみにしていたのが、
『俊寛』。

演目自体も楽しみにしていましたが、
なんてったって…










片岡仁左衛門さんが
丹左衛門尉基康役で出演されているから♪♪♪









さてこの『俊寛』は、
非常に“人間らしい”という印象をおぼえました。

人間という生き物の、
悲しみ、
喜び、
悔しさ、
絶望、
孤独感、
寂しさ、
などなど、
あらゆる感情が、
鮮やかに表現されていました。

特に魅かれたのは、
吉右衛門さん演ずる俊寛僧都。

倒れたり、
飛び跳ねたり、
地団駄踏んだり、
大声で叫んだりと、

全身で心情を表す姿は、

観ている者を、
俊寛僧都のいる世界に、
俊寛僧都の心の中に、
吸い込んでいくような…

そんな気がしました。


そしてやはり、
最後のシーンが見事でした(←エラそうですが、本当に素晴らしかった。心臓の鼓動が速くなった)。

自分を捨てて都へ戻れとみなに言い、
自ら島へ残る決意をしたものの、
遠く離れていく船を見て、
思い切れずに後を追って海辺へ駆けていく俊寛。

波に拒まれ、
岩へ這い上がり、
もはや出る言葉もなく、
ただひたすら船を見送る俊寛。






舞台上の俊寛と客席全員とが生み出した、
音一つない空間に、
心打たれるものがありました。










片岡仁左衛門さん演ずる丹左衛門尉基康は、
市川段四郎さん演ずる瀬尾太郎兼康と相反する存在。


片岡仁左衛門さんは白塗りの顔、
市川段四郎さんは赤塗りの顔。


さてどちらが端敵(悪役)か!?















赤っ面のほうが端敵でございあっせ。













片岡仁左衛門さん、
上品で優しい、
しかし貫禄のある演技でした。

あまりに素敵でため息でた。

今も思い出したらため息でた。







そだ、

今日は市川染五郎さんも出演されていましたが、
染五郎さんの声、
よくとおる声!!!

初めて聞いたのですが(たぶん)、
とても印象に残る声、
好きだなって思う声でした。










あぁ…。








また観に行きたいです、
歌舞伎。



バイトして
お金貯めて、
また観に行こう!!!!!
by kazeyohuke-byun | 2010-09-13 23:59 | 鑑賞。 | Comments(0)