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我が道を行く東北人Tommyの日々の記録です。美味しいものをおいしく食べることが好きです。歌舞伎と落語が好きなチェロ弾きです。


by kazeyohuke-byun
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歌舞伎レポート④

さて、
第二部の最初は「筆法伝授」。


菅丞相(菅原道真)片岡仁左衛門
武部源蔵     中村梅玉
御台 園生の前  中村魁春
左中弁希世    中村東蔵
源蔵女房 戸浪  中村芝雀
梅王丸      中村歌昇

です。

もちろん仁左衛門さんご出演です。
仁左衛門さんが出演されているという理由で、
この部を選んだので☆




一人一人について、
また、一つ一つの場面について書いていくと、
きりがないので、
特に印象に残ったことを、
ここで書くことにします。







やはり一番印象に残っているのは、
仁左衛門さんの姿。


先月観に行った
「ぢいさんばあさん」の中の
美濃部伊織は、
喜んだり、
照れたり、
寂しがったり、
嘆いたり、
はしゃいだり、
とぼけたり、
感情の起伏に富んだ人物でした。

仁左衛門さんは、
そんな伊織の
さまざまな感情を、
声の調子、
歩き方、
手足のちょっとした動き、
顔の表情など、
全身で表現しておられたように思います。




今回は、
他の役に比べると動きは少ないし、
話す言葉も多いわけではありませんでした。

仁左衛門さん演ずる道真は、
喜怒哀楽を表に出さない人間。

しかしその中で、
学問の神である道真の高潔さも、
気高さも、
濡れ衣を着せられ罰せられることに対する悲しさも、
悔しさも、
すべてが観ている者に伝わってくるんです。

一つ一つの言葉や仕草に深みがあり、
「思い」が伝わってくるんです。


ゆったりとした、
静かな動きの中に、
あらゆる感情が秘められている。


それを表現できる仁左衛門さんは
尊敬すべき方であると、
改めて強く心に思いました。










それから、
今回の歌舞伎には浄瑠璃がついていたのですが、
私は浄瑠璃を実際に聞くのは初めて。


浄瑠璃というものが
あんなに激しく、
力強く、
魂がこもっているものだとは思っていませんでした。

特に学問所の場での浄瑠璃には、
目も心も釘付けでした。

ちなみにその時の浄瑠璃は竹本喜太夫さん、
三味線は鶴澤宏太郎さんでした。







さてもう一つ。
今回生まれて初めて「隈取り」を見ました。

梅王丸の隈取りです。


ど迫力!!!!!

手ぬぐいの柄でしか見たことなかったけれど、
本物ってこんなに勇壮なんだ!!!!!!
と、びっくりでした。
by kazeyohuke-byun | 2010-03-12 00:41 | 鑑賞。 | Comments(0)